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“ギガビット無線LAN”の異名を取る「IEEE 802.11ac」

 2012年に出荷されるスマートフォンのほぼ全てがWi-Fi機能を装備し、最近では標準規格「IEEE 802.11n」に準拠したWi-Fiが最も一般的に使われるようになってきた。だが最近の調査によると、間もなく新しいWi-Fi標準が、携帯端末市場を支配し始めるという。

グローバルIT市場を専門とする米ABI Researchの市場調査によると、2~3年後に新規格の「IEEE 802.11ac」が普及し始めるという。2015年までには、802.11acが従来規格のIEEE 802.11b/g/nを追い抜き、Wi-Fi機能を搭載した携帯端末の70%で採用される見込みだ

802.11acは、iPhone 5で採用されている現行の802.11n規格と比べて、数々のアドバンテージを備えるといわれている(参考:【技術動向】モバイルもギガビットの時代へ、「無線LAN」の高速化技術)。

最大7Gbpsを実現する802.11ac 

ベンダーが次世代製品として、IEEE 802.11n対応製品を盛んに宣伝するようになったのは、ほんの1年前のことだ。802.11nでは、最大データ転送速度が802.11a/gの54Mbpsから600Mbpsに向上している。だが米In-Statは、2012年末までに、802.11acのドラフト規格に対応し、最大転送速度が1Gbpsを超える製品が登場すると予想している。それはまだ序の口だ。IEEEが802.11acと、その短距離通信版である802.11adを標準化するまでに、これらの規格の最大速度は7Gbpsという一段と高いレベルに達する見通しだ。

IEEE 802.11ac テストにおける意味優れたエネルギー効率を持ち高速データ転送を可能とする次世代WiFi規格IEEE 802.11acに対応したICや製品の出荷が始まった。80MHz/160MHzチャネル、256 QAM変調、8x8 MIMO等、新規格に対応した新たな測定器が必要となる。

【要約】

 IEE E 802.11acは、2015年までに世界全体で10億個以上の対応ICの出荷が予測され、市場に大きな影響を与えると期待される。802.11acは、最大160MHzのチャンネル帯域幅、256 QAM変調、8x8 MIMOを用いることにより、最大6 GPbpsのデータレートを達成できる。
 また、既存のWiFi規格との後方互換性や共存メカニズムを持ち、市場へのスムーズな導入を可能とする。さらに、ビーム形成やマルチユーザーMIMOにも対応しスペクトラムの有効利用を可能とする。また、その高速データ転送速度に注目が集まりがちであるが、802.11nのおよそ2倍の優れたエネルギー効率を持ち、電池駆動のポータブルデバイスへも多くのメリットをもたらす。

 この新規格を採用した製品のテストには以下の要件を満たす新たな測定器が必要となる。
1) 80MHz/160MHzのチャンネルを扱うため120MHz/240MHzのIF帯域幅、
2)256 QAMの変復調能力、
3)最大8x8 MIMOへの対応、
4)802.11ac送信機の変調精度を余裕を持って測定できる-42 dBを超えるEVM性能、等。


ただし、これらの最大速度は、あくまで理論値だ。802.11a/gの実効スループットは、最大でも30Mbps程度にとどまり、AP(アクセスポイント)と端末が離れるほど低下していた。同様に、802.11nの実効スループットも、現在の3×3 MIMO(Multiple Input Multiple Output、MIMOについては「無線LANアンテナを理解する PART3」も参照)対応APで40MHzチャネルを使用する場合、300Mbpsをはるかに下回る。


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